"in which" "to whom" ── この形を見たことはあっても、なぜ前置詞が前に出るのか疑問に思ったことはありませんか。
さらに "the man who I thought was..." のような連鎖関係代名詞節や、
as / than / but の関係代名詞用法まで、入試頻出の発展的内容をまとめて攻略します。
関係代名詞が前置詞の目的語にあたる場合、前置詞の位置には2つの選択肢があります。 前置詞を関係代名詞の前に送り込むと、文がフォーマルな印象になります。
前置詞が文末でフラフラ残っている文よりも、前置詞を関係代名詞の前に送り込んで文の形を整えるほうがフォーマルに感じられます。
この「ひと手間かけて整える」という意識が、書き言葉やスピーチなどの改まった場面で好まれる理由です。
なお、前置詞の後ろなので、人の場合は whom が使われることにも注意しましょう。
前置詞 + which(先行詞が人以外)
前置詞 + whom(先行詞が人)
in which = where、on which = when と、前置詞+which は関係副詞と同じ意味を表すことがあります。
Yokohama is the city in which I was born. = ... the city where I was born.
ただし、前置詞+which のほうがよりフォーマルで正確な表現とされます。
すべての前置詞を関係詞の前に送り込めるわけではありません。 句動詞(動詞+前置詞でひとまとまりの意味を成す表現)の前置詞は動かすことができません。
look for(探す)、be fond of(好き)、take advantage of(利用する)など、動詞と前置詞がセットで1つの意味を成す句動詞の前置詞は、関係詞の前に出すことができません。
✕ 誤:This is the file for which I was looking.
○ 正:This is the file which I was looking for.
look for は「探す」でひとまとまりの意味なので、for だけを前に出すと意味がわかりづらくなります。
関係代名詞の直後に I think や I believe などの「判断を示す表現」が入り込んだように見える形を連鎖関係代名詞節と呼びます。 入試の関係詞の問題としては最頻出項目のひとつです。
先行詞 + who / which / that + (S + V) + ...
関係代名詞の直後に I think / I believe / I suppose / she said などの「S + V」が割り込む形。
連鎖関係代名詞節は、関係代名詞の直後に「判断する主体を示すSV」を加えた形と理解できます。
the girl who is honest「正直者のその少女」
the girl who I think is honest「正直者だと私が思うその少女」
I think を加えることで「私の意見では」というニュアンスが出ます。ニュース英語などで判断の責任の所在を明らかにするために多用されます。
連鎖関係代名詞節では、I thought の目的語が欠けているように見えるため、目的格の whom を選んでしまう受験生が非常に多いです。
✕ 誤:the man whom I thought was sure to protest.
○ 正:the man who I thought was sure to protest.
I thought を取り除くと "the man who ___ was sure to protest" となり、空所は was の主語。だから主格の who が正解です。
as / than / but はふだん接続詞や前置詞として使われますが、特定の条件下で関係代名詞として使われることがあります。 入試でたまに出題されるので、パターンを押さえておきましょう。
such A as ...「...するような A」
the same A as ...「...するのと同じ A」
as is (often) the case with A「A にはよくあることだが」
関係代名詞 but は「否定文 + but = 二重否定」の形でかなり古風な表現です。入試では稀に出題されますが、実際に使うことはほとんどありません。
There is no rule but has some exceptions. = どんなルールにも例外はある。
「前置詞 + 関係代名詞 + to不定詞」が直前の名詞を修飾する形があります。 近年の入試の整序問題でよく問われるパターンです。
名詞 + 前置詞 + which / whom + to不定詞
「前置詞+関係代名詞」のセットが必ず to不定詞の前に来る。
前置詞+関係代名詞を学んだら、次のトピックへ進みましょう。
Q1. 前置詞+関係代名詞の形がフォーマルに感じられる理由を説明してください。
Q2. 連鎖関係代名詞節 "the man who I thought was honest" で who が正解になる理由を説明してください。
Q3. なぜ "for which I was looking" は不自然なのですか。
Q4. "such A as ..." の as はどんな働きをしていますか。
この記事で学んだ内容を、入試形式の問題で確認しましょう。
Yokohama is the city ( ) I was born.
② in which
判断のポイント:"I was born" だけでは意味が不完全で、「...で生まれた」の「で」にあたる前置詞 in が必要です。
in which = where で、先行詞 the city が後続節で場所を示す副詞として働いています。③ in that は前置詞の直後に that を置けないので不可。④ at where は前置詞+関係副詞の組み合わせで不可です。
「横浜は私が生まれた都市だ」
The position was filled by a man ( ) she thought was thoroughly competent.
② who
判断のポイント:連鎖関係代名詞節の問題です。she thought を取り除くと "a man who ___ was thoroughly competent" となり、空所は was の主語にあたります。
主格の関係代名詞なので ② who が正解です。she thought の目的語が欠けているように見えるため ④ whom を選ぶのは典型的なミスです。
「その地位は、彼女が申し分なく有能だと考えていた男性によって占められた」
次の日本語を英語にしなさい。語句を正しく並べ替えること。
「こうした事柄の通例として、そのうわさはたちまち町中に広がった。」
( these / case / the / affairs / is / as / with ), the rumor swept through the town.
As is the case with these affairs
判断のポイント:「...にはよくあることだが」を表す慣用表現 as is (often) the case with A を使います。
この as は関係代名詞で、後続する文の内容(うわさが広がったこと)を先行詞としています。非制限用法の as は先行詞となる文よりも前に置かれることが多いのが特徴です。