look forward to doing, It is no use doing, There is no doing ──
動名詞を含む慣用表現は入試の定番。とくに「前置詞 to の後ろに動名詞」は、
to不定詞と混同しやすい最大の落とし穴です。
英語の to には2つの顔があります。 不定詞を作る to(後ろに動詞の原形)と、前置詞の to(後ろに名詞・動名詞)です。 以下の表現に含まれる to はすべて前置詞です。後ろに動詞の原形を置いてはいけません。
look forward to doing「〜することを楽しみにしている」
be used [accustomed] to doing「〜することに慣れている」
object to doing「〜することに反対する」
when it comes to doing「〜することになると」
What do you say to doing?「〜するのはいかがですか」
devote oneself to doing「〜することに専念する」
with a view to doing「〜する目的で」
to を見ると反射的に「不定詞だ」と思い込み、動詞の原形を続けてしまうのが典型的なミスです。
✕ 誤:I'm looking forward to see you.
✓ 正:I'm looking forward to seeing you.
「その to は前置詞か、不定詞の to か?」── この識別が入試の合否を分けます。
look forward to のイメージは「ある具体的なできごとに向かって(= to)目を向けている(= look forward)」。
to の先にあるのは「具体的なできごと」なので、名詞や動名詞がきます。to不定詞の「これから〜する」とは役割が異なるのです。
be used to doing「〜することに慣れている」── 前置詞 to + 動名詞
used to do「(以前は)よく〜したものだ / 〜だった」── 助動詞類 + to不定詞
be used to do「〜するために使われる」── 受動態 + to不定詞
この3つの区別は正誤問題・書きかえ問題で頻出です。
動名詞を使った「〜してもむだだ」の表現は複数あります。書きかえ問題で問われることが多いので、セットで覚えましょう。
1. It is no use [good] doing「〜してもむだだ」
2. There is no use [point / sense / good] (in) doing「〜してもむだだ」
3. It is useless to do「〜してもむだだ」(to不定詞を使った書きかえ)
It is no use doing の no use は「役に立たない(= useless)」ということ。doing の部分には「具体的にやっていること」が入ります。
There is no point (in) doing の point は「意味・意義」。「〜することに意味がない」が直訳です。
There is no doing「〜することはできない」
= It is impossible to do(to不定詞を使った書きかえ)
cannot help doing「〜せずにはいられない」
= cannot (help) but do(同じ意味の別表現)
以下の表現では、前置詞 in が省略可能です。in があってもなくても意味は同じです。
have difficulty [trouble] (in) doing「〜するのに苦労する」
be busy (in) doing「〜するのに忙しい」
spend + 時間 + (in) doing「〜するのに(時間)を費やす」
It goes without saying that ...「〜は言うまでもない」
on doing「〜するとすぐに」
in doing「〜するとき / 〜する際に」
以下の動名詞を使った慣用表現もよく出題されます。まとめて押さえておきましょう。
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| feel like doing | 〜したい気がする |
| How [What] about doing? | 〜するのはいかがですか |
| be worth doing | 〜する価値がある |
| It goes without saying that ... | 〜は言うまでもない |
| on doing | 〜するとすぐに |
| feel like doing | 〜したい気分だ |
be worth doing の主語は、doing の目的語に当たるものです。
Her new book is worth reading. = It is worth reading her new book.
reading の後に目的語(her new book)は置きません。主語がすでにその役割を果たしているからです。
動名詞の慣用表現をマスターしたら、次のトピックへ進みましょう。
Q1. 次の英文の誤りを正してください。
I look forward to see you in Japan sometime soon.
Q2. 「彼女にそれをするなと言ってもむだだ」を英語にしてください(It is no use ... の形で)。
Q3. be used to doing と used to do の意味の違いを説明してください。
Q4. 次の英文を和訳してください。
There is no telling who will win the gold medal.
この記事で学んだ内容を、入試形式の問題で確認しましょう。
I'm nervous. I'm not used ( ) to a large audience.
① to speaking
判断のポイント:be used to doing は「〜することに慣れている」。ここの to は前置詞なので、後ろには動名詞がきます。
② to speak は不定詞の形なので不可。be used to の to は前置詞であることを覚えておきましょう。
「私は緊張しています。たくさんの聴衆に話をするのに慣れていないのです」
There is no point ( ) an expensive personal computer if you never use it.
③ in having
判断のポイント:There is no point (in) doing は「〜してもむだである」。前置詞 in を省略しないパターンでは ③ in having が正解です。
There is no point / use / sense / good のいずれも (in) doing の形をとることを覚えておきましょう。
「まったく使わないなら、高価なパソコンを持っていてもむだである」
次の語句を並べ替えて英文を完成させなさい。
He ( ) asked by the students.
[ all / answering / difficulty / had / questions / the ]
He had difficulty answering all the questions asked by the students.
判断のポイント:have difficulty (in) doing は「〜するのに苦労する」。本問は in が省略されたパターンです。
had difficulty answering の形を作り、answering の目的語として all the questions を続けます。asked by the students は questions を後ろから修飾する過去分詞句です。
「彼は学生の質問すべてに答えるのに苦労した」