「走っている少年」は a running boy、「壊された窓」は a broken window。
分詞は動詞から生まれた「形容詞のようなもの」です。名詞の前に置くか後ろに置くか、現在分詞を使うか過去分詞を使うか ── そのルールは実にシンプル。
「説明は後ろに、指定は前から」── この原則を身につければ、分詞の修飾は迷いなく使いこなせます。
分詞には現在分詞(doing)と過去分詞(done)の2種類があります。どちらも動詞から派生した語で、形容詞のように名詞を修飾したり、補語になったりする「パッケージ」です。
現在分詞(doing)は、動詞-ing形がもつ「躍動感」のイメージ。「まさに動いている最中」のリアルな感覚です。進行形で「〜している」を表すのと同じ根っこをもっています。
過去分詞(done)には2つの意味があります。他動詞なら「受動(〜された)」、自動詞なら「完了(〜してしまった)」です。
この2つのコアイメージさえ掴めば、分詞の章全体を貫く判断基準が手に入ります。
分詞は動詞の意味を保ちながら、形容詞として働く語です。
現在分詞 doing:「〜している / 〜する」(能動・進行の感覚)
過去分詞 done:「〜された / 〜してしまった」(受動・完了の感覚)
名詞との関係が能動なら doing、受動なら done。これが分詞の使い分けの大原則です。
分詞を名詞の前に置くと、その名詞が「どういった種類のものなのか」を指定します。日本語の語順と同じなので、直感的にわかりやすい形です。
分詞が単独(1語)で名詞を修飾するとき → 名詞の前に置く
doing + 名詞 / done + 名詞
現在分詞:working class(労働者階級)、English-speaking countries(英語を話す国々)、developing country(発展途上国)
過去分詞:spoken English(英語の話しことば)、written English(英語の書きことば)、used cars(中古車)、boiled water(沸騰した水)
これらは「どういう種類のものか」を指定する前置修飾の典型例です。
分詞が他の語句を伴って長くなる場合は、名詞の後ろに置きます。英語の大原則「説明は後ろに」に従った形です。
分詞が他の語句を伴うとき → 名詞の後ろに置く
名詞 + doing ... / 名詞 + done ...
英語は「配置のことば」。後ろに置いた語句は、前の要素を説明するのが大原則です。
"the man" と言っただけでは誰かわからない。そこで "eating popcorn" と後ろに加え、「ポップコーンを食べている、ね」と説明する。これが後置修飾のリズムです。
日本語の「ポップコーンを食べている男性」と比べると語順が逆転しますが、英語では「まず主役を言い、あとから詳細を足す」のが自然な流れなのです。
分詞が他の語句を伴っているのに名詞の前に置いてしまうのはよくあるミスです。
誤:The in China living friend ...
正:The friend living in China ...
判断基準はシンプル:分詞1語なら前、語句を伴うなら後ろ。これを守ればOKです。
前置修飾でも後置修飾でも、名詞と分詞の関係が判断のカギです。名詞が動作を「する側」なのか「される側」なのかで、doing か done かが決まります。
名詞が「〜する / 〜している」(能動関係) → 現在分詞 doing
名詞が「〜される / 〜された」(受動関係) → 過去分詞 done
| 名詞と動詞の関係 | 使う分詞 | 例 |
|---|---|---|
| 能動(名詞が〜する) | 現在分詞 doing | a sleeping baby(眠っている赤ちゃん) |
| 受動(名詞が〜される) | 過去分詞 done | a broken leg(折られた脚) |
| 完了(自動詞・〜した) | 過去分詞 done | fallen leaves(落ちた葉) |
感情を表す動詞(excite, surprise, interest など)は、-ing と -ed の使い分けで特に間違いが多い最頻出ポイントです。
ポイントは、英語の感情動詞が「〜させる」という他動詞であること。excite は「興奮する」ではなく「興奮させる」が本来の意味です。
-ing(exciting, surprising ...):感情の原因となる側に使う → 「〜させるような」
-ed(excited, surprised ...):感情を抱いた人に使う → 「〜した、〜して」
The game was exciting.(試合が興奮させた → 原因 = -ing)
I was excited.(私が興奮させられた → 人 = -ed)
| 動詞 | -ing(原因に使う) | -ed(人に使う) |
|---|---|---|
| surprise(驚かせる) | surprising(驚かせるような) | surprised(驚いて) |
| interest(興味を抱かせる) | interesting(興味を起こさせる) | interested(興味があって) |
| excite(興奮させる) | exciting(わくわくさせる) | excited(わくわくして) |
| bore(退屈させる) | boring(退屈な) | bored(退屈して) |
| disappoint(がっかりさせる) | disappointing(がっかりな) | disappointed(がっかりして) |
| tire(疲れさせる) | tiring(疲れさせる) | tired(疲れて) |
「主語が人なら -ed」と機械的に覚えると間違えることがあります。
正:He is totally disappointing as the President.
(彼は大統領としてはまったくがっかりだ。= 彼が「がっかりさせる原因」→ -ing)
主語が人であっても、その人が感情の「原因」として述べられているなら -ing を使います。「人か物か」ではなく「原因か、感情を抱いた側か」で判断しましょう。
名詞を修飾する分詞を学んだら、次のトピックへ進みましょう。
Q1. 分詞が名詞の前に置かれるのはどんなときですか。後ろに置かれるのはどんなときですか。
Q2. 次の空所に入るのは現在分詞・過去分詞のどちらですか。
the language ( ) in Brazil
Q3. exciting と excited の違いを説明してください。
Q4. fallen leaves の fallen が過去分詞なのに「受動」ではなく「完了」の意味になるのはなぜですか。
この記事で学んだ内容を、入試形式の問題で確認しましょう。
Look at the ( ) baby. She looks so peaceful.
(3) sleeping
判断のポイント:baby と sleep の関係を考えます。
「赤ちゃんが眠っている」という能動関係なので、現在分詞 sleeping が正解です。単独の分詞なので名詞 baby の前に置かれています。
「眠っている赤ちゃんを見て。とても安らかに見える。」
The main languages ( ) in Canada are English and French.
(1) spoken
判断のポイント:languages と speak の関係を考えます。
「言語が話される」という受動関係なので、過去分詞 spoken が正解です。in Canada という語句を伴っているので、名詞 languages の後ろに置かれています。
「カナダで話されている主な言語は英語とフランス語です。」
George looked ( ) when I asked him to sing.
(1) embarrassed
判断のポイント:George と embarrass(当惑させる)の関係を考えます。
George は感情を「抱いた人」であり、「当惑させられた」という受動関係です。したがって過去分詞 embarrassed が正解。looked は SVC の V で、embarrassed は主格補語です。
(3) embarrassing を選ぶと「ジョージは(周囲を)困らせるような顔をした」という別の意味になります。
「私がジョージに歌うように頼んだとき、彼は困ったような顔をした。」