not と really の語順を変えるだけで「それほど好きではない」と「本当に好きではない」に変わる──
not と「強い意味の単語」の位置関係は、否定の意味を大きく左右します。
また、hardly / scarcely / few / little といった準否定語は、not なしで否定の意味を表す重要な語です。
really(本当に)、always(常に)などの「強い意味の単語」と not を組み合わせるとき、その語順によって意味が大きく変わります。 not は常に後ろを否定する──この原則を思い出しましょう。
(a-1) I don't really like your new car.
→ really like を否定 →「本当に好きというわけではない = それほど好きではない」
(a-2) I really don't like your new car.
→ really は否定されない →「本当に好きではない」
not が really / always / all / every などの「強い」語を否定すると、その強さが打ち消されて「一歩退いた」表現になります。
not necessarily(必ずしもでない)、not completely(完全にではない)、not very much(あまり...ない)── これらはすべて同じ原理です。
準否定語とは、not を含まないのに否定的な意味を表す語です。 hardly / scarcely は「ほとんど...ない」、seldom / rarely は「めったに...ない」を意味します。
hardly / scarcely:「ほとんど...ない」(程度がゼロに近い)
seldom / rarely:「めったに...ない」(頻度がゼロに近い)
barely:「かろうじて...する / ほとんど...ない」
準否定語はそれ自体が否定的な意味をもつため、さらに not をつけると二重否定(= 肯定)になります。
✕ 注意:I can't hardly believe it.(二重否定 → 非標準的)
○ 正:I can hardly believe it.(ほとんど信じられない)
few(可算名詞に使用)と little(不可算名詞に使用)は、「ほとんどない」という否定的な意味を表す準否定語です。 a few / a little と比較すると、その違いが明確になります。
few:「ほとんどない」(否定的)── 数が少ないことにフォーカス
a few:「少しはある」(肯定的)── 少ないが存在することにフォーカス
little:「ほとんどない」(否定的)── 量が少ないことにフォーカス
a little:「少しはある」(肯定的)── 少ないが存在することにフォーカス
| 可算名詞 | 不可算名詞 | |
|---|---|---|
| 否定的 (ほとんどない) |
few + 複数名詞 | little + 不可算名詞 |
| 肯定的 (少しはある) |
a few + 複数名詞 | a little + 不可算名詞 |
「まったく...ない」「少しも...ない」「決して...ない」── 否定の意味を強調する表現も入試頻出です。
not ... at all:「まったく...ない」
not ... in the least:「少しも...ない」
not ... by any means = by no means:「決して...ない」
not ... in any way = in no way:「決して...ない」
no + 名詞 + whatever [whatsoever] は「まったく(名詞)がない」と否定を強調する表現です。
Jim has no ambition whatever.「ジムにはまったく野心がない」
= Jim has no ambition at all.
Q1. "I don't really like it." と "I really don't like it." の意味の違いを説明してください。
Q2. hardly と rarely の意味の違いは何ですか。
Q3. few と a few の意味の違いを説明してください。
Q4. by no means の意味と、文頭に置いたときの特徴を答えてください。
この記事で学んだ内容を、入試形式の問題で確認しましょう。
My brother speaks so fast that sometimes I can't understand him at ( ).
① all
判断のポイント:not ... at all で「まったく...ない」という否定の強調。
can't understand him at all で「彼の言っていることがまったく理解できない」。① all が正解です。
「兄(弟)はとても早口なので、私は彼の言っていることがまったく理解できないときがある」
They were not in the ( ) anxious about it.
② least
判断のポイント:not ... in the least で「少しも...ない」。
not ... in the least は否定を強調する熟語表現です。② least が正解。
「彼らはそのことを少しも心配していなかった」
The data given by Dr. Watson was ( ) no means reliable.
② by
判断のポイント:by no means で「決して...ない」。
by no means は否定の強調表現で「決して...ない」の意味です。前置詞 by を用いるので ② by が正解。
「ワトソン博士から出されたデータは決して信用できなかった」