SVOC(第5文型)の中でも、入試で最も問われるのが知覚構文と使役構文です。
知覚動詞(see / hear / feel)や使役動詞(make / have / let)のあとに来る補語の形は何か。
「原形」「-ing形」「過去分詞」の3つの選択肢を、ネイティブの感覚から使い分けましょう。
G-1-1で学んだSVOC(目的語説明型)の応用として、まず知覚構文を学びましょう。知覚動詞(見る・聞く・感じるなどを表す動詞)が、目的語の説明として動詞の原形や現在分詞を取る形です。
知覚動詞 + O + 動詞の原形 / 現在分詞(-ing)/ 過去分詞
「Oが〜するのを見る / 聞く / 感じる」
see:意識せずとも「目に入る」(視覚が向こうからやってくる)
watch:じっと集中して「見る」(動いているものを注視する)
look at:目線を向ける動作(自動型なので知覚構文は取らない)
hear:意識せずとも「聞こえる」(音が向こうからやってくる)
listen to:意識して「耳を傾ける」(listen to + O + 原形/-ing の形を取る)
知覚構文の補語(C)には3つの形が使えます。それぞれニュアンスが異なり、入試でもこの違いが問われます。
| 補語の形 | ニュアンス | 例文 |
|---|---|---|
| 動詞の原形 | 一部始終(全体を見た/聞いた) | I saw her cross the street. |
| 現在分詞(-ing) | 途中の一瞬(している最中を見た) | I saw her crossing the street. |
| 過去分詞 | 受動関係(〜されるのを見た) | I saw a boy scolded by his father. |
原形を使うと、動作の始まりから終わりまでの全過程を知覚したことになります。
-ing形を使うと、動作の途中のワンシーンを写真のように切り取った感覚になります。
I saw her cross the street. → 渡り始めてから渡り終わるまで全部見た
I saw her crossing the street. → 渡っている最中を見かけた
使役構文は、make / have / let などの使役動詞が、目的語 + 動詞の原形を取るSVOC型の文です。いずれも「〜させる」と訳されますが、それぞれのニュアンスは大きく異なります。
make のイメージは「力を加えて作り上げる」。この動詞が使われると、有無を言わさず強制的にそうさせるニュアンスが生まれます。
The movie made me cry. → 映画の力が加わって泣いてしまった(泣かされた)
have は「持っている」という動きのない動詞。make のような強制力はまったくありません。単に「そうした状況を have する」だけです。
「〜させる」「〜してもらう」のどちらにも使えます。
have + O + 過去分詞 は文脈によって意味が変わります。
○ 依頼:I had my hair cut.「髪を切ってもらった」
○ 被害:I had my purse stolen.「財布を盗まれた」
どちらも「O が〜される状況を have した」という構造は同じ。文脈(cut は依頼的、stolen は被害的)で判断します。
make + O + 原形:強制(有無を言わさず)「〜させる」
have + O + 原形:手配・依頼(状況を持つ)「〜させる / してもらう」
let + O + 原形:許可(手を出さない)「〜させてあげる / するのを許す」
make / have / let に加えて、get も「させる」の意味で使われます。ただし get は原形ではなくto不定詞を取る点が重要です。
get + O + to + 動詞の原形:「(働きかけて)〜させる / してもらう」
原形を取る:make / have / let + O + 原形、知覚動詞 + O + 原形
to不定詞を取る:get / tell / ask / want / allow / force + O + to do
入試では「make と get の補語の形の違い」が特に頻出です。make は原形、get は to不定詞と確実に覚えましょう。
知覚構文・使役構文を受動態にすると、補語の原形不定詞がto不定詞に変わるという重要なルールがあります。
能動態:I saw him cross the street.
受動態:He was seen to cross the street.
能動態:She made me do it.
受動態:I was made to do it.
能動態では原形を使うため、受動態にしたときに to を入れ忘れるミスが頻出します。
✕ 誤:I was made do it.
○ 正:I was made to do it.
受動態では必ず to が復活します。入試では「受動態 + to不定詞」の形が狙われます。
知覚構文・使役構文を学んだら、次のトピックへ進みましょう。
Q1. 知覚構文で「原形」と「-ing形」を使い分けるポイントを説明してください。
Q2. make / have / let のニュアンスの違いを簡潔に説明してください。
Q3. get が make / have / let と異なる点は何ですか。
Q4. 次の能動態を受動態にしてください。
They made him wait for two hours.
この記事で学んだ内容を、入試形式の問題で確認しましょう。
My mother made me ( ) my room before going out.
① clean
判断のポイント:使役動詞 make は「make + O + 動詞の原形」の形を取ります。
make は「力を加えて作り上げる」イメージで、強制的に「〜させる」の意味。me(O) + clean(C:原形) で「私に掃除させた」。to不定詞(② to clean)は不可です。
「母は外出前に私に部屋を掃除させた」
I heard my name ( ) from behind.
③ called
判断のポイント:my name と call の関係に注目します。名前は「呼ぶ」のではなく「呼ばれる」ものです。
my name(O) と called(C) は受動関係にあるため、過去分詞 ③ called が正解です。「自分の名前が後ろから呼ばれるのが聞こえた」。
もし ① call(原形)を選ぶと、name が自分で呼ぶことになり、意味が成り立ちません。
The students were made ( ) the classroom after school.
② to clean
判断のポイント:were made に注目。make の受動態です。
能動態:The teacher made the students clean the classroom.(原形)
受動態:The students were made to clean the classroom.(to不定詞に変わる)
使役動詞 make の受動態では、原形が to不定詞に戻ります。② to clean が正解。
「生徒たちは放課後に教室を掃除させられた」