第9章 関係詞

関係副詞
─ 「場所・時・理由・方法」で名詞を説明する

関係代名詞は先行詞が節の中で「名詞」として働くときに使いました。
では、先行詞が「副詞(~で / ~に)」として働く場合は? ── そこで登場するのが関係副詞です。
where / when / why / how の4つを使いこなせば、説明の幅がぐんと広がります。

1関係副詞とは ─ 「前置詞 + which」を1語にしたもの

関係代名詞は先行詞が節の中で主語や目的語など名詞の働きをする場合に使いました。 一方、先行詞が節の中で副詞(「~で」「~に」などの場所・時を示す表現)として働く場合に使うのが関係副詞です。

💡 ここが本質:関係副詞 = 「前置詞 + which」を1語にまとめたもの

関係副詞は常に「前置詞 + which」で書き換えられることが前提です。この前提がないと関係副詞は使えません。

where = in which / at which など(場所を表す前置詞 + which)

when = on which / in which / at which(時を表す前置詞 + which)

why = for which(理由を表す前置詞 + which)

「先行詞が場所だからwhere」と反射的に選ぶのは危険。節の中での先行詞の働きを必ず確認しましょう。

📏 文法ルール:関係副詞の一覧
関係副詞 先行詞の種類 = 前置詞 + which
where 場所を表す語 in / at / on ... which
when 時を表す語 on / in / at ... which
why the reason for which
how なし(the wayと併用不可) in which(the wayと)

2where ─ 場所を表す先行詞

where は場所を示すwh語です。先行詞が節の中で「場所を示す副詞」(「~で」)として働くことを指定します。

📝 例文で確認
Yokohama is the city where I was born.
横浜は私が生まれた都市です。(= the city in which I was born)
I found myself in a situation where I felt uncomfortable.
私は自分が気まずい状況にいることに気づいた。(situation も where で受けられる)
🧠 ネイティブの感覚:where は純粋な場所以外にも使える

where は city や office などの純粋な場所以外にも、case(場合)、situation(状況)、circumstance(状況)など、広い意味で「場所」と感じられる名詞にも使えます。

ネイティブにとってこれらの名詞は「何かが起こる場」として捉えられているのです。

⚠️ 落とし穴:「場所が先行詞 = where」ではない!

先行詞が「場所」でも、節の中で目的語として働いていれば関係代名詞 which / that を使います。

✕ 誤:This is the museum where my grandfather visited fifty years ago.

○ 正:This is the museum which my grandfather visited fifty years ago.

visited は他動詞で、the museum は目的語の位置。「前置詞 + which」の形にできないので where は使えません。

3when ─ 時を表す先行詞

when は時を示すwh語です。先行詞が節の中で「時を示す副詞」(「~に」)として働くことを指定します。

📝 例文で確認
Christmas is the day when the whole family gets together.
クリスマスは家族全員が集まる日です。(= the day on which ...)
Summer is the season when students want to travel most.
夏は、学生たちが最も旅に出たくなる季節だ。(= the season in which ...)
🔬 ワンポイント:先行詞がday / time / yearなら関係副詞なしでもOK

先行詞が day, year, time のように「時」の印象が強烈な単語の場合、関係副詞 when がなくても十分伝わります。that で導いてもOKです。

I still remember the day (that) you were born.(あなたが生まれた日のことをまだ覚えている)

The last time (that) I saw her, she looked fine.(最後に彼女を見たとき、元気そうだった)

4why ─ 理由を表す先行詞

why は理由を示すwh語です。先行詞は基本的に the reason に限られます。

📝 例文で確認
I don't know the reason why he got angry.
私は彼が怒った理由がわからない。(= the reason for which ...)
📏 文法ルール:That is why ... / That is because ...

That is why S + V ...「そういうわけで~」(先行詞 the reason の省略)

理由を述べた後に、その結果を述べる表現。

That is because S + V ...「それは~だからだ」

結果を述べた後に、その理由を述べる表現。

※ 〈理由 → 結果〉は That is why ...、〈結果 → 理由〉は That is because ... 。両者を混同しないこと。
🔬 ワンポイント:reason の後ろの関係詞は省略されやすい

the reason の後ろは、why を省略して直接節をつなげてもOKです。逆に reason を省略して why だけ残すことも可能です。

The reason (why / that) they lost is obvious. = The reason they lost is obvious.

5how ─ 方法を表す関係副詞(先行詞なし)

how は方法を表す関係副詞ですが、他の関係副詞と違い、先行詞 the way と一緒に使うことはできません

📏 文法ルール:「~するやり方」の表し方

how S + V ...(how単独で使う)

the way S + V ...(the way単独で使う)

the way in which S + V ...(前置詞 + which を使う)

the way how S + V は不可。how と the way は併用できない。
※ the way that S + V ... という表現もある(that は関係副詞の一種と理解する)。
📝 例文で確認
This is how children learn their native language.
このようにして子どもたちは母語を習得する。
I like the way he talks.
私は彼の話し方が好きだ。(= how he talks)

6つながりマップ

  • → G-9-1 関係代名詞の基本:関係副詞と関係代名詞の違いを理解するには、まず関係代名詞の基本に立ち返ること。
  • → G-9-3 関係代名詞 what:where / when / why / how が先行詞を省略して名詞節を作るように、what も名詞節を作る。
  • → G-9-4 前置詞+関係代名詞:関係副詞は「前置詞 + which」の書き換え。このつながりを理解すれば、両方とも得意になる。
  • → G-9-5 非制限用法:where と when は非制限用法(カンマつき)でも使える。why / how は不可。

📋まとめ

  • 関係副詞は、先行詞が節の中で「副詞(~で / ~に)」として働く場合に使う
  • 関係副詞 =「前置詞 + which」を1語にしたもの。この前提がなければ関係副詞は使えない
  • where(場所)/ when(時)/ why(理由:先行詞は the reason)
  • how(方法)は先行詞 the way と併用できない。how 単独 or the way 単独で使う
  • 「場所が先行詞 = where」は危険。節内で目的語なら which / that を使う
  • That is why ...(理由→結果)と That is because ...(結果→理由)の区別は頻出

確認テスト

Q1. 関係副詞と関係代名詞の最大の違いを説明してください。

▶ クリックして解答を表示関係代名詞は先行詞が節の中で「名詞(主語・目的語など)」として働く場合に使い、関係副詞は先行詞が節の中で「副詞(場所・時などを示す修飾語)」として働く場合に使う。関係副詞は「前置詞 + which」を1語にまとめたものと理解できる。

Q2.「~するやり方」を英語で表す3つの方法を答えてください。

▶ クリックして解答を表示① how S + V ... ② the way S + V ... ③ the way in which S + V ... ※ the way how S + V は不可。

Q3. "This is the museum where my grandfather visited." はなぜ誤りですか。

▶ クリックして解答を表示visited は他動詞で、the museum は目的語の位置にある。先行詞が節の中で名詞(目的語)として働いているので、関係副詞 where ではなく関係代名詞 which / that を使うべき。「前置詞 + which」の形にできないので where は不可。

Q4. That is why ... と That is because ... の違いを説明してください。

▶ クリックして解答を表示That is why ...は「理由を述べた後に結果を述べる」表現(そういうわけで~)。That is because ...は「結果を述べた後に理由を述べる」表現(それは~だからだ)。因果の述べる順序が逆になる。

9入試問題演習

この記事で学んだ内容を、入試形式の問題で確認しましょう。

A 基礎レベル

9-2-1 A 基礎 関係副詞 where 空所補充

Please tell me the name of the shop (  ) you bought that camera.

  • ① which
  • ② that
  • ③ where
  • ④ why
▶ クリックして解答・解説を表示
解答

③ where

解説

判断のポイント:空所の後ろは you (S) bought (V) that camera (O) という完全な文。名詞要素の欠けがないので、関係代名詞は不可。

You bought that camera at the shop. という前提を見抜き、at which = where と判断。③ where が正解。

「あなたがそのカメラを買った店の名前を教えてください」

B 発展レベル

9-2-2 B 発展 場所でもwhich 空所補充

This is the museum (  ) my grandfather visited fifty years ago.

  • ① where
  • ② which
  • ③ at which
  • ④ to which
▶ クリックして解答・解説を表示
解答

② which

解説

判断のポイント:先行詞 the museum が「場所」を表すからといって、反射的に ① where を選ばないこと。

visit は他動詞で、the museum は visited の目的語。名詞要素が欠けているので、目的格の関係代名詞 ② which が正解。

「これは、祖父が50年前に訪れた美術館です」

得点の差がつくポイント
  • 「場所 = where」と反射的に選ぶミスが最多。節内での先行詞の働きを必ず確認すること
  • visited が他動詞か自動詞かの判断が鍵

C 応用レベル

9-2-3 C 応用 関係副詞 how 整序

次の日本語に合うように、語句を並べ替えなさい。

「このようにして子どもたちは母語を習得する。」

( children / how / this / their native language / is / learn )

▶ クリックして解答・解説を表示
解答

This is how children learn their native language.

解説

判断のポイント:「このようにして~する」は This is how S + V ... の定型表現です。

how に children learn their native language を続けて名詞節を作り、is の補語にします。the way children learn ... と表現することも可能ですが、the way how ... は不可。

得点の差がつくポイント
  • This is how S + V ... は「このようにして~する」の慣用表現として覚えておく
  • the way how は不可という知識が問われる