「あれがこの詩を書いた女の子です」── 日本語では名詞の前に説明を置きますが、英語では後ろから説明を加えます。
who / which / that は、名詞と説明文をガッチリつなぐ接着剤。
この「名詞 → 説明」の流れを身体に染み込ませれば、関係代名詞は一気に得意分野に変わります。
英語では、ある名詞についてもっと詳しく説明したいとき、その名詞の後ろに説明の文をつなげます。 このとき、名詞(先行詞)と説明文を結びつける役割を果たすのが関係代名詞です。
ネイティブスピーカーが "That is the girl who wrote this poem." と言うとき、意識の流れは次の通りです。
1. まず "That is the girl"(あれがその女の子だよ)と言い切る。
2. 次に "who wrote this poem"(この詩を書いたんだ)と後ろから説明を加える。
これは "Look at the girl in the red jacket."(赤いジャケットの女の子を見て)と同じ「名詞 → 説明」の流れ。関係代名詞は、その説明を文(節)で行うための道具なのです。
関係代名詞を理解する最大のポイントは、後ろの説明文(関係詞節)に空所(穴)があることです。 この空所の位置に先行詞が入ると考えれば、意味がすっきり見えてきます。
関係代名詞は、先行詞(名詞)と後続の節(説明文)をつなげる働きをします。
節の中には名詞が1つ欠けた「空所」があり、その空所と先行詞が組み合わされることで修飾関係が成立します。
「先行詞の種類(人 or 人以外)」と「空所の位置(主語 / 目的語 / 所有格)」によって、使う関係代名詞が決まります。
先行詞が関係詞節の中で主語の働きをする場合、主格の関係代名詞を使います。 先行詞が「人」なら who、「人以外(モノ・動物・出来事など)」なら which です。
| 先行詞 | 主格 | 所有格 | 目的格 |
|---|---|---|---|
| 人 | who | whose | whom (who) |
| 人以外 | which | whose | which |
| 両方OK | that | --- | that |
関係詞節の動詞は、先行詞の数に一致させます。主格の関係代名詞は先行詞の「代わり」だからです。
✕ 誤:I have a friend who want to be an astronaut.
○ 正:I have a friend who wants to be an astronaut.
先行詞 a friend が三人称単数なので、動詞には -s がつきます。
先行詞が関係詞節の中で目的語の働きをする場合、目的格の関係代名詞を使います。 そして、目的格の関係代名詞には大きな特徴があります ── 省略できるのです。
実は日常会話でもっとも好まれるのは、関係代名詞を省略した形です。
関係代名詞は先行詞と節を結ぶ「補助的な要素」にすぎないため、空所が目的語の位置にあれば、関係代名詞がなくても意味がわかります。
一方、空所が主語の位置にある場合は省略できません。"I met the girl loves Tom." では2つの文が奇妙に重なってしまい、修飾関係が見えなくなるからです。
目的格の関係代名詞は省略できる。
主格・所有格の関係代名詞は省略できない。
先行詞をその所有するものによって説明するとき、whose を使います。 whose は先行詞が「人」でも「人以外」でも使えます。
whose はちょっと複雑に感じられますが、コツは「whose + 所有物」をまずセットで言い切ることです。
例:a friend → whose father → is a lawyer(友だち → そのお父さんが → 弁護士だ)
「先行詞が人以外でも whose を使う」ことは入試でよく問われます。of which でも表現できますが、whose のほうが自然です。
関係代名詞 that は、先行詞が「人」でも「人以外」でも使える万能選手です。 who や which のように先行詞を厳密に「指定」する機能はなく、先行詞と節をしっかりつないでいくだけのシンプルな単語です。
that には「ここから説明が始まるよ」と聞き手を導く意識があります。
who / which のように「人」「モノ」とガッチリ指定するわけではなく、ただ「しっかりつないでいく」だけ。だから先行詞を選ばず、変化形もないのです。
堅苦しすぎず、かといってラフでもないので、迷ったら that を使え ── これが最も実用的なアドバイスです。
次の場合は、who / which より that が好まれます。
以下の場合は that を使えません。これは入試で頻出のポイントです。
✕ カンマ + that(非制限用法では that 不可 → G-9-5 で詳しく学習)
✕ 前置詞 + that(前置詞の直後に that は置けない → G-9-4 で詳しく学習)
関係代名詞の基本を学んだら、次のトピックへ進みましょう。
Q1. 関係代名詞の基本的な働きを簡潔に説明してください。
Q2. 次の空所に入る関係代名詞は? ─ "Global warming is an important issue ( ) we have to discuss more seriously."
Q3. 主格の関係代名詞が省略できない理由を説明してください。
Q4. that が who / which より優先される場面を2つ挙げてください。
この記事で学んだ内容を、入試形式の問題で確認しましょう。
That was the man ( ) did it.
② who
判断のポイント:空所の後ろに注目。他動詞 did と目的語 it があるので、主語が欠けています。
先行詞 the man は「人」なので、関係詞節内で主語の働きをする主格の関係代名詞 ② who が正解です。
「そいつがそれをやった男だった」
A doctor ( ) job is operating on patients is called a surgeon.
② whose
判断のポイント:空所の前後の A doctor と job の関係に注目します。「医者の仕事が患者の手術であること」という所有関係があります。
所有格の関係代名詞 ② whose を入れると、"whose job is operating on patients"(仕事が患者の手術であるところの)となり、文意が成立します。
whose は必ず直後に名詞を伴う点にも注意しましょう。
「仕事が患者を手術することである医者は、外科医と呼ばれる」
次の日本語を英語にしなさい。語句を正しく並べ替えること。
「私たちの進歩は一生の間に出会う人々に左右されるといえる。」
We can say that our development depends ( upon / our lives / whom / of / we meet / in the course / the people ).
upon the people whom we meet in the course of our lives
判断のポイント:"the people"(人々)を先行詞にして、"whom we meet in the course of our lives"(一生の間に出会う)という関係代名詞節を続けます。
他動詞 meet の目的語が欠けていて、先行詞 the people がその欠けた語にあたります。目的格の関係代名詞 whom を使います(省略も可能)。