受動態の疑問文と否定文は、難しそうに見えて実はとてもシンプルです。
なぜなら受動態はただの be 動詞の文だから。be 動詞を前に出せば疑問文、not をつければ否定文。
このシンプルな原理と、疑問詞を使うパターンまでしっかり押さえましょう。
受動態の疑問文の作り方は、ふつうの be 動詞の文とまったく同じです。 "Are you happy?" と同じ要領で、be 動詞を主語の前に出すだけです。
Be動詞 + S + 過去分詞 (+ by 動作主) ?
「Sは(動作主によって)〜されますか / 〜されましたか」
受動態で最も多いミスの1つが、be 動詞の脱落です。
✕ 誤:The letter written by Tom.(be 動詞がない!)
○ 正:The letter was written by Tom.
受動態は「be 動詞 + 過去分詞」がセット。be 動詞がなければ文として成立しません。be 動詞なしの「名詞 + 過去分詞」は分詞の後置修飾(the letter written by Tom = トムによって書かれた手紙)であり、文全体の述語動詞にはなりません。
否定文もふつうの be 動詞の文と同じです。"I am not happy." と同じ要領で、be 動詞のうしろに not を置くだけです。
S + be動詞 + not + 過去分詞 (+ by 動作主)
「Sは(動作主によって)〜されない / 〜されなかった」
受動態を「特別な構文」だと思うと操作が複雑に感じられますが、「ただの be 動詞の文」と捉えれば一気にシンプルになります。
疑問文 → be 動詞を前に(Is it done?)
否定文 → be 動詞に not(It is not done.)
付加疑問文 → be 動詞で作る(It was done, wasn't it?)
すべて be 動詞の文のルールどおりです。何も新しいことはありません。
「いつ建てられたの?」「誰によって書かれたの?」のように疑問詞を使った受動態の疑問文も、基本の手順は同じです。
疑問詞 + be動詞 + S + 過去分詞 ...?
ただし、疑問詞が主語の場合は:疑問詞 + be動詞 + 過去分詞 ...?(語順の変化なし)
「誰によって〜されたか」を尋ねるとき、by の位置に注意しましょう。
Who was this book written by?(口語的・自然)
By whom was this book written?(フォーマル・文語的)
日常会話では前者が圧倒的に多く使われます。前置詞 by は文末に残すのが自然な英語です。
助動詞(will, can, must, may など)を含む受動態の場合は、助動詞を操作の対象にします。 be 動詞ではなく助動詞を前に出して疑問文に、助動詞のうしろに not をつけて否定文にします。
疑問文:助動詞 + S + be + 過去分詞 ...?
否定文:S + 助動詞 + not + be + 過去分詞 ...
助動詞があるとき、be を省略してしまうミスに注意です。
✕ 誤:The meeting will not held tomorrow.
○ 正:The meeting will not be held tomorrow.
助動詞 + 受動態 = 「助動詞 + be + 過去分詞」。be を忘れると受動態になりません。
受動態の疑問文・否定文を学んだら、次のトピックへ進みましょう。
Q1. "This temple was built in 1500." を疑問文にしてください。
Q2. "English is spoken in Australia." を否定文にしてください。
Q3. 「この本は誰によって書かれましたか」を英語にしてください。
Q4. "The meeting will not be held tomorrow." の下線部 be を省略したらどうなりますか。
この記事で学んだ内容を、入試形式の問題で確認しましょう。
How often ( ) the flowers ( ) in this garden?
② are ... watered
判断のポイント:主語 the flowers と動詞 water(水をやる)の関係は「花が水をやられる」という受動の関係。
受動態の疑問文なので「be 動詞 + S + 過去分詞」の語順が必要です。the flowers は複数形なので are を使い、② are ... watered が正解。
「この庭の花にはどのくらいの頻度で水がやられていますか」
The presidential election ( ) in November next year.
② will be held
判断のポイント:主語 the presidential election(大統領選挙)と動詞 hold(開催する)の関係は「選挙が開催される」という受動の関係。
next year は未来を示すので、未来の受動態「will + be + 過去分詞」が必要。② will be held が正解。
① は能動態で「選挙が開催する」となり意味不明。③ も同様に能動態。
次の日本語に合うように、( )内の語句を並べ替えてください。
「その台風で何が被害を受けましたか。」
( by / damaged / the typhoon / was / what ) ?
What was damaged by the typhoon?
判断のポイント:「何が」を尋ねる疑問文で、疑問詞 what が主語になっています。
疑問詞が主語の場合、be 動詞と主語の語順入れ替えは起こりません。「疑問詞(=主語) + be動詞 + 過去分詞」の語順になります。
What was damaged by the typhoon? がそのまま「主語 + 述語」の語順です。