第18章 接続詞

名詞節を導くthat
─ 「...ということ」を文のパーツにする

接続詞 that は「...ということ」という意味の名詞のカタマリ(名詞節)を作ります。
このカタマリは文の主語・目的語・補語として使うことができ、英語の構文力を大きく広げる重要パーツです。
さらに「同格のthat」── 名詞の内容を具体的に説明するthat節 ── も入試頻出です。

1接続詞thatの基本 ── 「...ということ」

接続詞 that は、後ろに完全な文(S + V ...)を従えて「...ということ」という名詞節を作ります。この名詞節は、名詞と同じように文中でさまざまな役割を果たします。

💡 ここが本質:that節 = 「...という事実」をパッケージにする

接続詞 that は「...ということ(= ...という事実 / fact)」という意味の名詞のカタマリを作ります。

that のあとには名詞要素が欠けていない「完全な文」が続くのが特徴です。これが関係代名詞 what(あとに不完全な文が続く)との決定的な違いです。

2that節の3つの役割(主語・目的語・補語)

📏 文法ルール:that節の文中での役割

主語:That he passed the exam is surprising.(彼が試験に受かったことは驚きだ)

目的語:I believe that she is honest.(彼女は正直だと信じている)

補語:The problem is that we have no time.(問題は時間がないということだ)

※ 主語の位置にthat節を置くと頭でっかちになるため、形式主語 it を使って後ろに回すのが一般的。
※ 目的語のthat節では、that が省略されることが多い(口語・くだけた文体)。
📝 形式主語itを使ったパターン
It is surprising that he passed the exam.
彼が試験に受かったことは驚きだ。(It = 形式主語、that節 = 真主語)
It is important that you arrive on time.
時間通りに着くことが重要だ。
📝 目的語としてのthat節(thatの省略あり)
I think (that) this plan will work.
この計画はうまくいくと思う。(that は省略可能)
He said (that) he would come tomorrow.
彼は明日来ると言った。
🔬 ワンポイント:in that ...「...という点で」

that節は原則として前置詞の目的語にはなれませんが、in that ...「...という点で / ...なので」と except that ...「...ということを除いて」は例外です。

Humans differ from other creatures in that they can think and speak.

(考えたり話したりできるという点で、人間は他の生物とは違う)

3同格のthat節 ── 名詞の内容を説明する

同格のthat節とは、直前の名詞の内容を具体的に説明するthat節のことです。 「...という〈名詞〉」と訳します。

📏 文法ルール:同格のthat節

名詞 + that S + V ...「...という〈名詞〉」

that節が直前の名詞の内容を具体的に説明する。

※ 同格のthat節を従えられる名詞は限られています(下記参照)。
※ that のあとには「完全な文」が続きます(関係代名詞の that と区別するポイント)。

同格のthat節を従える主な名詞:

  • 事実・情報系:fact(事実), news(知らせ), evidence(証拠), rumor(うわさ)
  • 考え・意見系:idea(考え), belief(信念), opinion(意見), theory(学説), conclusion(結論)
  • 可能性系:possibility(可能性), chance(見込み), hope(望み), doubt(疑い)
  • 命令・提案系:order(命令), proposal(提案), suggestion(提案), advice(忠告)
📝 同格のthat節の例文
The fact that he was absent surprised everyone.
彼が欠席したという事実はみんなを驚かせた。
Many scientists are researching the theory that global warming is caused by human activity.
地球温暖化は人間の活動によって引き起こされるという学説を、多くの科学者が研究している。

4that と what の見分け方

入試では接続詞 that と関係代名詞 what が選択肢に並ぶことが非常に多いです。見分けのポイントはシンプルです。

🧠 ネイティブの感覚:that = 事実、what = 事物

that節:「...ということ(= ...という事実 / fact)」→ 後ろは完全な文

what節:「...すること / ...するもの(= ...の事物 / thing)」→ 後ろは不完全な文(名詞要素が欠けている)

⚠️ 落とし穴:that と what を混同しない

○ that:( ) it took only three months is amazing. → That(it took ... は完全な文)

○ what:( ) surprised me was his attitude. → What(surprised me は主語が欠けた不完全な文)

空所のあとの文が「完全」か「不完全」かを見極めましょう。

5つながりマップ

  • → G-18-3 whether / if(名詞節):that節が「...ということ」なら、whether/if節は「...かどうか」。名詞節のもう一つの柱です。
  • → G-11 関係詞:関係代名詞 what は名詞節を作る点でthat節に似ていますが、構造が異なります。
  • → G-18-1 等位接続詞:that は従位接続詞。等位接続詞との違いを確認しましょう。

📋まとめ

  • 接続詞 that は「...ということ」という名詞節を作る
  • that節は文の主語・目的語・補語になれる
  • 主語の位置では形式主語 it を使って後ろに回すのが普通
  • 目的語の that は省略可能(口語では省略が多い)
  • 同格のthat節は名詞の内容を具体的に説明する(fact / news / idea など + that節)
  • that(完全な文が続く)とwhat(不完全な文が続く)の区別は入試頻出

確認テスト

Q1. 接続詞 that が作る名詞節は、文中でどのような役割を果たしますか。

▶ クリックして解答を表示主語、目的語、補語の3つの役割を果たす。主語の場合は形式主語 it を使って後ろに回すのが一般的。

Q2. 「同格のthat節」とは何ですか。具体例を1つ挙げてください。

▶ クリックして解答を表示直前の名詞の内容を具体的に説明するthat節。例:the fact that he was absent(彼が欠席したという事実)。fact, news, idea, theory, possibility などの名詞のあとに続く。

Q3. 接続詞 that と関係代名詞 what の見分け方を説明してください。

▶ クリックして解答を表示that のあとには「完全な文」(名詞要素が欠けていない)が続く。what のあとには「不完全な文」(名詞要素が欠けている)が続く。意味も that「...ということ(事実)」、what「...すること / もの(事物)」と異なる。

Q4. in that ... はどういう意味ですか。

▶ クリックして解答を表示「...という点で」「...なので」という意味。that節は通常、前置詞の目的語にならないが、in that と except that は例外的に使われる。

8入試問題演習

A 基礎レベル

18-2-1 A 基礎 接続詞that 空所補充

(  ) it took only three months to finish the project is an amazing achievement.

  • ① While
  • ② If
  • ③ What
  • ④ That
▶ クリックして解答・解説を表示
解答

④ That

解説

判断のポイント:空所のあとに it(S) took(V) only three months(O) という「完全な文」が続いているので、接続詞 that が正解です。

That節全体が文の主語になっています。「プロジェクトを終えるのにたった3か月しかかからなかったということは驚くべき成果だ」

③ What のあとには名詞要素が欠けた「不完全な文」が来るので不可。

B 発展レベル

18-2-2 B 発展 同格のthat 空所補充

Many scientists are researching the theory (  ) global warming is caused by human activity.

  • ① of
  • ② that
  • ③ which
  • ④ what
▶ クリックして解答・解説を表示
解答

② that

解説

判断のポイント:空所のあとに global warming(S) is caused(V) という「完全な文」が続いています。

the theory のあとに that節が来て「地球温暖化は人間の活動によって引き起こされるという学説」と同格の関係を表します。

③ which(関係代名詞)のあとには不完全な文が来るので不可。④ what は先行詞を持てないので不可。

C 応用レベル

18-2-3 C 応用 in that 空所補充

It is often assumed that humans differ from other creatures (  ) they can think and speak.

  • ① in that
  • ② in which
  • ③ to that
  • ④ to which
▶ クリックして解答・解説を表示
解答

① in that

解説

判断のポイント:空所のあとに they(S) can think and speak(V) という「完全な文」が来ています。

in that ... は「...という点で」という意味で、that節が例外的に前置詞 in の目的語になる慣用表現です。

「考えたり話したりできるという点で、人間は他の生物とは違うとしばしば考えられている」

得点の差がつくポイント
  • in that / except that は「前置詞 + that節」が使える例外として覚えておく
  • ② in which のあとには不完全な文が来るので、完全な文が続く本問では不可