dog は数えられるのに water は数えられない ── なぜでしょうか。
英語の名詞には「可算」と「不可算」という区別があります。
その判断基準は「決まった形があるかどうか」。この感覚を掴めば、名詞の使い方が劇的に変わります。
英語の名詞は、大きく可算名詞(数えられる名詞)と不可算名詞(数えられない名詞)に分かれます。 日本語には「1つ、2つ」と数える習慣がないため、この区別は日本人にとって大きなハードルですが、判断の基準はシンプルです。
英語話者は、名詞を口にするとき「それに決まった形があるかどうか」を常に意識しています。
可算名詞:dog, desk, book など ── 明確な輪郭・形がある → 1つ、2つと数えられる
不可算名詞:water, oil, sugar など ── 決まった形がない → 数えられない
「形があれば数えられる、形がなければ数えられない」── これが英語の名詞の根本原理です。
可算名詞:複数形(-s)にできる / a, an をつけられる / many, a few で修飾
不可算名詞:複数形にできない / a, an をつけられない / much, a little で修飾
「決まった形がない」名詞が不可算になります。具体的には次のようなカテゴリに分かれます。
| カテゴリ | 例 | なぜ不可算? |
|---|---|---|
| 液体 | water, oil, coffee, wine | 形が定まらない |
| 細かい粒の集合 | sugar, salt, rice, sand | 1粒1粒は意識されない |
| 材質・材料 | paper, wood, iron, glass | どんな形にもなりうる |
| 総称・集合 | furniture, luggage, machinery | さまざまな物の総称で形が定まらない |
| 抽象概念 | information, advice, news | 目に見えない情報の類 |
| お金そのもの | money | coin や bill は数えられるが money は抽象的 |
日本語では「情報を3つ」「アドバイスを1つ」と言いますが、英語では information も advice も不可算名詞です。
✕ 誤:I got an information about the event.
○ 正:I got a piece of information about the event.
不可算名詞を数えるには「a piece of」などの数量表現を使います。
furniture(家具)にはイス・机・棚などさまざまな物が含まれます。つまり「決まった形がない」のです。同様に luggage / baggage(手荷物)も、中身はスーツケースやバッグなどさまざま。machine は数えられますが、machinery(機械類)は総称なので不可算です。
「個別の物体なら可算、その総称なら不可算」── これが英語の発想です。
不可算名詞は直接数えることができません。数量を述べたいときは、容器や形状・量・重さの単位でカウントします。
a piece of は「全体から取り出された一部分」という意味で、形の制限がないため幅広く使えます。
a piece of paper(紙1枚)、a piece of chocolate(チョコレート1つ)など。迷ったら a piece of を使えば安心です。
複数の場合は単位を複数にします:two glasses of wine(ワイン2杯)
実は、すべての名詞が可算と不可算にきっちり分かれるわけではありません。 多くの名詞は状況に応じて使い分けられ、可算・不可算で意味が変わるものも多くあります。
| 名詞 | 不可算(形がない) | 可算(形がある) |
|---|---|---|
| room | スペース、余地 | 部屋 |
| glass | ガラス(素材) | グラス / メガネ(glasses) |
| work | 仕事 | 作品(works) |
| time | 時間 | 回数 / 期間 / 機会 |
I bought an onion.(タマネギを1つ買った)── コロコロとした形があるので可算。
There is too much onion in this soup.(このスープはタマネギが多すぎる)── 刻まれて形がないので不可算。
「同じ名詞でも、形があるかないかで可算・不可算が切り替わる」── これが英語の繊細さです。
可算・不可算の区別を学んだら、次のトピックへ進みましょう。
Q1. 可算名詞と不可算名詞を分ける基準を一言で言うと何ですか。
Q2. furniture(家具)が不可算名詞である理由を説明してください。
Q3. 「情報を2つもらった」を英語にしてください。
Q4. room が不可算で使われるのはどんな意味のときですか。
この記事で学んだ内容を、入試形式の問題で確認しましょう。
I need ( ) about the new project.
③ some information
判断のポイント:information は不可算名詞です。
不可算名詞には a/an をつけたり複数形にしたりできません。①②④はすべて不可算名詞の扱いに反しています。some は不可算名詞にも使えるため、③が正解です。
「新しいプロジェクトについていくらか情報が必要です」
We went to Kyoto by ( ).
③ bus
判断のポイント:by + 交通手段では名詞は無冠詞・単数形で使います。
by bus は「バスという交通手段で」を表し、具体的な車両を指しているわけではないため不可算扱いです。by car, by train, by phone なども同様です。
「私たちはバスで京都に行った」
次の文の下線部に誤りがあれば正してください。
I didn't have a room for more clothes in my suitcase.
a room → room(a を取る)
判断のポイント:この文の room は「部屋」ではなく「スペース・余地」の意味です。
「スペース」は目に見えない概念で形がないため不可算名詞です。a をつけると「1つの部屋」の意味になってしまい文脈に合いません。
「スーツケースにはもう服を入れるスペースがなかった」