hardly と scarcely は「ほとんど〜ない」を意味する準否定語です。文の形は肯定文ですが、意味は否定に近くなります。notを使わずに否定的な意味を表す点が特徴です。
hardlyの語源はhard(困難な)+ -ly。「困難なほどわずかに」というのが原義です。ネイティブの頭の中には、「目標ラインにギリギリ届かない」というイメージがあります。ゼロではないけれど、限りなくゼロに近い ― それがhardlyの感覚です。
scarelyも同様に「かろうじて〜ない」というニュアンスで、hardlyよりもやや文語的です。
hardly ever = ほとんど〜しない(頻度)
hardly any = ほとんど〜ない(数量)
hardly ... when [before] 〜 = ...するとすぐに〜した
※ hardly ... when 〜 の構文では、hardlyが文頭に出ると倒置が起こります:
Hardly had S + p.p. ... when 〜
hardlyは意味上すでに否定を含むので、notと一緒に使うと二重否定になります。
✗ I can't hardly wait.
○ I can hardly wait.(待ちきれない)
almost と nearly はどちらも「ほとんど・もう少しで」を意味しますが、微妙な違いがあります。
almostはall + most(最も全体に近い)が語源。「完全に達するところまであと少し」というイメージです。hardlyが「ギリギリ届かない(否定寄り)」だったのに対し、almostは「ギリギリ届きそう(肯定寄り)」。同じ「ギリギリ」でも、否定側から見るか肯定側から見るかの違いがあります。
almostは否定語の前に置けるのが特徴です。
almost no = ほとんど〜ない
almost never = ほとんど決して〜ない
almost nothing = ほとんど何も〜ない
※ nearlyは否定語の直前には通常使えません。
✗ nearly no / nearly never
○ almost no / almost never
基本的にalmost = nearlyですが、以下の点が異なります。
1. 否定語の前:almostのみ使用可(almost no / almost never)
2. not nearly:「とても〜ない」の意味で使う(almostは不可)
3. very / pretty + nearly:nearlyは強調語を前に置ける(almostは不可)
ago と before はどちらも「〜前に」と訳せますが、基準となる時点が異なります。
ago は「今(現在)から逆算」。話している今この瞬間を起点にして、そこから遡る感覚です。だから過去時制と一緒に使います。
before は「ある過去の時点から逆算」。過去のある出来事を起点にして、そこからさらに遡る感覚です。だから過去完了時制と相性が良いのです。
| 副詞 | 基準時点 | 時制 | 語順 |
|---|---|---|---|
| ago | 現在(今) | 過去時制 | 数量 + ago(three days ago) |
| before | 過去のある時点 | 過去完了・単独で「以前に」 | 数量 + before / before 単独 |
agoは現在完了時制とは使えません。
✗ I have met him three years ago.
○ I met him three years ago.(3年前に彼に会った)
✗ I have come to Japan two years ago.
○ I came to Japan two years ago.(2年前に日本に来た)
agoは「今から見て〜前」なので、過去の一点を指す。現在完了は「過去から現在への継続・結果」を表すため、特定の過去の一点を示すagoとは矛盾します。
lately と recently はどちらも「最近」ですが、latelyは主に現在完了時制と使い、recentlyは過去時制・現在完了時制の両方で使えます。
once は「かつて、以前」の意味で過去時制と使われます。just は「ちょうど、たった今」の意味で、現在完了時制と相性が良い副詞です。
時の副詞は、それぞれ対応する時制が決まっています。入試では「この副詞はどの時制と使うか」が頻出です。
過去時制と使う:ago, once, recently, just now
現在完了と使う:already, yet, just, lately, recently, before(単独)
過去完了と使う:before(数量+before), already, yet
1. hardly / scarcely は準否定語
notと併用しない(二重否定に注意)。hardly any = almost no。
2. Hardly had S + p.p. ... when 〜
「〜するとすぐに...した」の倒置構文。No sooner had S + p.p. ... than 〜 とセットで覚える。
3. almost + 否定語 はOK、nearly + 否定語 はNG
almost no / almost never は可。nearly no / nearly never は不可。
4. ago は過去時制、現在完了とは使えない
three years ago + 過去形。現在完了に使うとバツ。
5. before は「以前に」(単独)と「〜前に」(数量+before)で時制が変わる
単独before = 現在完了。数量+before = 過去完了が基本。
| 準否定語 | 意味 |
|---|---|
| hardly / scarcely | ほとんど〜ない |
| seldom / rarely | めったに〜ない |
| few / little | ほとんど〜ない(数量) |
※ これらは否定の意味を含むため、付加疑問文では肯定形を使います:He hardly studies, does he?
(2) before
said(過去形)の中の間接話法で、had lived(過去完了形)が使われているため、基準は「彼が言った過去の時点」です。その時点から5年遡るので、beforeが正解。agoは「現在から」遡る場合に使うので不適切です。
(2) Hardly
Hardly had S + p.p. ... when 〜 は「〜するとすぐに...した」を意味する倒置構文です。hardlyが文頭に出ることで倒置(had + S + p.p.)が起きています。Almost や Nearly にはこのような構文はありません。
(2) nearly no のみ誤り
not nearly は「とても〜ない」の意味で正しい用法です(例:not nearly as difficult = 全然それほど難しくない)。一方、nearly は否定語の直前に置けないため、nearly no は誤りです。正しくは almost no とすべきです。
ポイント:almost は否定語の前に置ける。nearly は否定語の前に置けないが、not nearly の形は使える。