discuss/mention/marry/resemble は前置詞不要の他動詞、apologize/complain は前置詞が必要な自動詞。入試で最も狙われる「前置詞の有無」を徹底整理する。
他動詞は「動作のエネルギーが目的語に直接ぶつかる」イメージ。discuss the problem なら、discuss という行為が the problem にダイレクトに及ぶ。間に前置詞というクッションは要らない。
自動詞は「動作が主語の中で完結する」イメージ。apologize(謝る)という行為はまず主語の中で完結し、「誰に」という方向を示すには前置詞 to が必要になる。
他動詞:動詞の直後に名詞(目的語)が来る → V + O
自動詞:動詞の直後に名詞が来ない。名詞を続ける場合は前置詞が必要 → V + 前置詞 + 名詞
日本語訳では「〜を」「〜に」となっていても、英語で前置詞が要るか要らないかは動詞ごとに決まっている。日本語の助詞に頼らず、英語の動詞そのものの性質を覚えることが最重要。
以下の動詞は日本語訳に「〜について」「〜に」「〜と」が含まれるため、つい前置詞を付けたくなるが、英語では前置詞不要の他動詞である。
| 動詞 | 意味 | 誤りやすい形 |
|---|---|---|
| discuss | 〜について議論する | × discuss about |
| mention | 〜について言及する | × mention about |
| marry | 〜と結婚する | × marry with |
| resemble | 〜に似ている | × resemble with/to |
| enter | 〜に入る | × enter into(場所の意味で) |
| reach | 〜に到着する | × reach to/at |
| attend | 〜に出席する | × attend to(出席の意味で) |
| approach | 〜に近づく | × approach to |
| answer | 〜に答える | × answer to(質問に対して) |
| obey | 〜に従う | × obey to |
discuss はラテン語の「dis-(離す)+ cutere(打つ・揺さぶる)」が語源で、「問題を叩いてバラバラにする」というイメージ。つまり discuss 自体が「〜について」という方向性を含んでおり、about を付けると意味が重複する。
同様に、mention も「〜に言及する」という行為が目的語に直接及ぶ動詞。日本語の「〜について」に引きずられないことが大切。
× We discussed about the problem.
◯ We discussed the problem.
× She married with him last year.
◯ She married him last year.
× He resembles with his father.
◯ He resembles his father.
※ be married to 〜(〜と結婚している)は受身+前置詞の形であり、marry の他動詞用法とは別。
以下の動詞は日本語訳では「〜に」「〜を」と訳せるが、英語では前置詞が必要な自動詞である。
| 動詞 + 前置詞 | 意味 | 誤りやすい形 |
|---|---|---|
| apologize to 人 for 事 | 〜に〜を謝る | × apologize 人 |
| complain about/of | 〜について不平を言う | × complain 名詞 |
| graduate from | 〜を卒業する | × graduate 学校名 |
| reply to | 〜に返答する | × reply 人/名詞 |
| object to | 〜に反対する | × object 名詞 |
| look at | 〜を見る | × look 名詞 |
| listen to | 〜を聞く | × listen 名詞 |
| wait for | 〜を待つ | × wait 人 |
| agree with/to | 〜に賛成する | × agree 名詞 |
| participate in | 〜に参加する | × participate 名詞 |
× He apologized me for his mistake.
◯ He apologized to me for his mistake.
× She complained the noise.
◯ She complained about the noise.
× I graduated high school.
◯ I graduated from high school.
apologize は「謝罪する」という行為自体が主語の中で完結する自動詞。「誰に対して」という方向を示すためには前置詞 to が必要になる。日本語では「彼に謝る」と直接的に表現するが、英語では「謝る行為をする → その方向は to で示す」という二段階構造。
同じ動詞でも、自動詞として使う場合と他動詞として使う場合で意味が変わるものがある。
| 動詞 | 自動詞の意味 | 他動詞の意味 |
|---|---|---|
| run | 走る | 〜を経営する |
| open | 開く | 〜を開ける |
| close | 閉まる | 〜を閉める |
| begin | 始まる | 〜を始める |
| change | 変わる | 〜を変える |
| move | 動く | 〜を動かす |
| stop | 止まる | 〜を止める |
自動詞用法では「主語自身が変化する」、他動詞用法では「主語が他の何かを変化させる」。The door opened.(ドアが開いた)では主語 door 自身の変化。He opened the door.(彼がドアを開けた)では he が door に力を及ぼしている。
rise(自・上がる)/ raise(他・〜を上げる)、lie(自・横たわる)/ lay(他・〜を横たえる)のように、自動詞と他動詞で形が別の語になるペアにも注意が必要。
× The sun raises in the east.
◯ The sun rises in the east.(太陽は東から昇る)
1. discuss + 目的語(about を付けない)
最も出題頻度が高い。空所補充・誤り指摘どちらでも出る。
2. marry + 目的語(with を付けない)
be married to との混同に注意。married は形容詞的用法。
3. resemble + 目的語(受身にしない・前置詞を付けない)
resemble は状態動詞なので進行形にもならない。
4. apologize to 人 for 事(前置詞の組み合わせ)
to と for のセットで問われる。
5. graduate from + 学校(from を忘れない)
アメリカ口語では from を省略することもあるが、入試では from 付きが正答。
「日本語の助詞に騙されるな」が鉄則。「〜について議論する」の「について」に引きずられて about を付けるのが典型的ミス。
覚え方:DMERR-AA(ディーマーエーエー)
Discuss / Mention / Enter / Reach / Resemble / Approach / Attend
→ これら全部「前置詞なしで目的語を取る他動詞」と覚える。
say / tell / speak / talkの使い分け:
say + 内容(他動詞)/ tell + 人 + 内容(他動詞)
speak to 人(自動詞)/ talk about 事(自動詞)
hear / listenの使い分け:
hear + 目的語(他動詞:自然に聞こえる)/ listen to + 名詞(自動詞:意識して聴く)