動詞の語法

動名詞と不定詞で意味が変わる動詞

remember/forget/try/stop/regret + doing vs to do

1記憶・忘却に関する動詞:remember/forget

本質理解

remember/forget + doingは「過去の行為」を思い出す・忘れる

remember/forget + to doは「未来の予定」を思い出す・忘れる

動名詞は「既に起きたこと」、不定詞は「これから起きること」というイメージ

ネイティブの感覚

ネイティブにとって動名詞(doing)は「映像として記憶に残っている過去の出来事」のイメージ。不定詞(to do)は「まだ実現していない未来への矢印」のイメージ。この時間軸の違いが意味の違いを生み出します。

例文
I remember meeting him at the party.
パーティーで彼に会ったことを覚えている。
Please remember to lock the door.
ドアに鍵をかけることを忘れないでください。
I'll never forget visiting Kyoto.
京都を訪れたことは決して忘れません。
Don't forget to call your mother.
お母さんに電話することを忘れないで。

2挑戦・停止に関する動詞:try/stop

文法ルール

try + doing:試しに〜してみる(実験的に行う)

try + to do:〜しようと努力する(目標に向かって頑張る)

stop + doing:〜することをやめる(進行中の行為を中断)

stop + to do:〜するために立ち止まる(目的を表す)

間違えやすいポイント
× I tried to take this medicine, but it didn't work.(薬を試すという意味で)
○ I tried taking this medicine, but it didn't work.

「試しに〜してみる」という実験的なニュアンスではtry + doingを使う。

例文
Why don't you try calling him?
試しに彼に電話してみたらどう?
He tried to climb the mountain but failed.
彼は山に登ろうと努力したが失敗した。
Please stop talking during the movie.
映画の間は話すのをやめてください。
I stopped to buy some flowers.
花を買うために立ち止まった。

3後悔・継続:regret/go on

本質理解

regret + doing:〜したことを後悔する(過去の行為への後悔)

regret + to do:残念ながら〜する(丁寧な表現)

go on + doing:〜し続ける(同じことの継続)

go on + to do:続いて〜する(次の段階へ移行)

入試のコツ

regret to say/tell/informは「お知らせするのは残念ですが」という決まった表現。ビジネス英語でよく使われ、入試でも頻出。

例文
I regret saying those words to her.
彼女にあんな言葉を言ったことを後悔している。
I regret to tell you that your application was rejected.
残念ながらあなたの申請は却下されたことをお知らせします。
He went on talking for two hours.
彼は2時間話し続けた。
After graduation, she went on to study abroad.
卒業後、彼女は続いて海外留学をした。

4時制感覚とネイティブの直感

ネイティブの時間感覚

このページで扱う remember/forget/regret/try/stop/go on などの動詞では、-ing 形が既に起きた出来事や継続中の行為を、to 不定詞がこれから行う行為・意図・次の段階を指す傾向があります。ただしこれは英語全般に通用する普遍原則ではありません。この感覚を身につけることで、機械的な暗記から脱却できます。

時制の原則
動詞 + doing(動名詞) + to do(不定詞)
remember 過去の記憶 未来の予定
forget 過去のことを忘れる 未来の予定を忘れる
regret 過去の行為を後悔 これからすることが残念
try 実験的に試す 目標に向かって努力
stop 継続中の行為を中断 目的のために停止
比較例文
I remember turning off the lights. (確実に消した記憶がある)
電気を消したことを覚えている。
I must remember to turn off the lights. (これから忘れないようにしなければ)
電気を消すことを忘れてはいけない。

5入試での頻出パターン

頻出パターンと対策

1. 文脈から「過去・現在・未来」のどの時制を表すか判断する

2. regret to say/informなどの定型表現を確実に覚える

3. stop to doは「目的」を表すto不定詞と理解する

4. 時間を表す副詞(yesterday, tomorrow, alreadyなど)に注目する

意味の違いに注意(どちらも正しい英文)
I stopped to smoke. =「タバコを吸うために立ち止まった」(正しい英文)
I stopped smoking. =「禁煙した」── 禁煙の意味を表すのはこちら
I tried to take a bath. =「風呂に入ろうとした(努力した)」(正しい英文)
I tried taking a bath. =「試しに風呂に入ってみた」── 実験的なニュアンス
入試頻出例文
The doctor advised him to stop smoking.
医者は彼に禁煙するよう助言した。
We regret to inform you of the cancellation.
中止をお知らせするのは残念です。
If you can't sleep, try drinking warm milk.
眠れないなら、温かいミルクを飲んでみて。
まとめ
  • 本ページで扱った動詞では、動名詞(doing)は既に起きた出来事や継続する行為と、不定詞(to do)はこれから行うこと・目的・次の段階と結びつく傾向がある(最終的には動詞ごとの語法として覚えるのが確実)
  • remember/forget + doing = 過去の記憶・忘却
  • remember/forget + to do = 未来の予定への記憶・忘却
  • try + doing = 実験的に試す / try + to do = 努力する
  • stop + doing = 継続中の行為を中断 / stop + to do = 目的のために停止
  • regret + doing = 過去への後悔 / regret + to do = 残念な知らせ

確認テスト

問1: I remember ( ) the key, but I can't find it now.
(1) to bring (2) bringing (3) bring (4) brought
▶ クリックして解答を表示 正解: (2) bringing 「鍵を持ってきたことを覚えている」という過去の記憶なので動名詞を使う。
問2: Please remember ( ) the lights when you leave.
(1) to turn off (2) turning off (3) turn off (4) turned off
▶ クリックして解答を表示 正解: (1) to turn off 「出る時に電気を消すこと」という未来の予定なので不定詞を使う。
問3: The baby stopped ( ) when his mother picked him up.
(1) to cry (2) crying (3) cry (4) cried
▶ クリックして解答を表示 正解: (2) crying 「泣くことをやめた」という継続していた行為の中断なので動名詞を使う。
問4: We regret ( ) you that your application has been rejected.
(1) to inform (2) informing (3) inform (4) informed
▶ クリックして解答を表示 正解: (1) to inform 「お知らせするのは残念ですが」という定型表現。regret to informで覚える。

入試問題演習

A【基礎】
I'll never forget ( ) Mt. Fuji for the first time.
(1) to see (2) seeing (3) see (4) saw
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正解: (2) seeing
「初めて富士山を見たこと」は過去の体験なので、forget + 動名詞の形を使う。forget + doingで「〜したことを忘れる」という意味になる。
B【発展】
When the medicine didn't work, the doctor suggested ( ) a different treatment.
(1) to try (2) trying (3) try (4) tried
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正解: (2) trying
suggestは動名詞(doing)またはthat節を目的語に取る動詞であり、suggest to doという形は存在しない。したがってtryingが正解。文意は「別の治療法を試してみることを提案した」。
C【応用】
The professor went on ( ) about the importance of environmental protection after a short break.
(1) to talk (2) talking (3) talk (4) talked
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正解: (2) talking
「短い休憩の後」という文脈から、同じトピックについて話し続けたことがわかる。go on + doingで「〜し続ける」という意味。go on + to doなら「続いて(別のことを)〜する」となる。